バイアグラは、1998年3月に、日本の厚生省にあたるFDA(米国食品医療品局)によって販売を許可された、世界でも初めての経口勃起不全治療薬です。日本では、申請から半年という異例の早さ(通常の医薬品の場合は3年近くかかります)で厚生省によって承認され、日本のファイザー製薬のバイアグラが「医師の処方を必要とする医療用医薬品」として正式に解禁されました。
バイアグラは効能を説明するためには、まず男性の勃起のメカニズムからお話ししたほうがわかりやすいと思います。
簡単に説明しますと、男性の身体は、性的な興奮を感じると大脳からの信号で、ペニスの中にある「サイクリックGMP(神経ホルモンの一種)」の分泌を促します。このGMPには、陰茎の主組織である海綿体をリラックスさせえると同時に、動脈を広げる作用が認められています。
そのために、広がった動脈に血液が大量に流れ込み、海綿体が充血した状態になり固くなるわけです。当然、血液は常に動脈から静脈へと流れていますが、固くなった海綿体が適度に静脈を圧迫するため、血液の流出が妨げられ、硬化した状態(つまり勃起)が持続するということになります。
勃起というのは、こうした血管の拡張と収縮の間の、非常に微妙なバランスがあって初めて可能になる現象なのです。普通に考えられているよりも、はるかにデリケートな作用だということですね。
ED=勃起不全。医薬業界では最近“インポテンス=性的不能”という言葉は使わず、EDで統一しています)とは、このGMPの分泌量が少ないか、もしくはGMPを破壊してしまう酵素の分泌量が多いために生じる症状と考えられています。
バイアグラは、このGMPを破壊する酵素の働きを弱めることで、サイクリックGMPの働きを最大限に引き出すというメカニズムを持っています。
パートナーと親密な時間を過ごすことが一番ですね。お互いに触れあったり、愛を確かめあったりして快感を高めていきましよう。何もせずにただぼんやりしているだけでは、バイアグラはその効力を発揮することができません。
まず考えられるのは、性的興奮が足りなかったということですね。もしくはペニス自体の障害が強い人の場合も効果が得れない場合があります。いずれにせよ、薬の効き方には個人差もあります。効果を得られなかった場合には、医師に相談してください。
注意してほしいのは、「効かなかった」からといって、必要以上に量を増やしてはいけないということ。効果の増大は望めないばかりか、かえって新たな副作用をひき起こしてしまうこともあります。
一概には言えませんが、出血性の痔の場合は服用を止めたほうがいいと思います。バイアグラというのは血流を促す薬ですから、飲むことで出血が増加してしまうということは考えられなくはありません。
ですから、出血性の痔の際には、服用を避けたほうがいいでしょうね。
まずは、あなたの主治医のもとで健康チェックすることをおすすめします。その健康チェックで「(バイアグラを服用しても)安全である」と判断されれば、飲んでも大丈夫ということになります。
ただ、血管系の病気をいままでにしたことがある人というのは、すでに現在の時点で治癒しているとしても、健康な人よりも血管系が弱くなっていることは確かですので、バイアグラを服用することによって心臓の病気をひき起こす可能性が健康な人に比べたら大きいわけですから、バイアグラが処方されたとしても、より慎重に服用していただきたいと思います。
糖尿病の人の場合は、網膜や眼底関連の病気をひき起こす可能性や、痛みを伴わずに心臓の病気を併発してしまう危険性があるので、慎重な健康チェックを事前に行なうことが大切です。
心電図を撮る際にも、通常の心電図ではなく、運動後の心電図を計る負荷心電図を見たほうがいいと思います。
バイアグラには血流の流れをよくするために血圧を下げる作用があるのですが、心臓病の治療に使われるニトログリセリンなどのニトロ剤(血圧降下剤)も同じような血管拡張の働きをするため、併用してしまうと一気に血圧の低下がおきてしまうおそれがあるのです。アメリカなどで起きている死亡例などを見ても、それらの薬の併用事故が少なくありません。同様の理由から、著しい高血圧症や低血圧症の人、それらの治療薬を服用している人も服用は控えたほうがいいと思います。
バイアグラはペニスを勃起させるという局部的な効果を発揮する薬ですから、ペニスを使ったスポーツがあるなら問題でしょうが・・・。冗談はともかく、ペニス内で作用するだけで、体のほかの器官に影響を及ぼすことはありませんし、ドーピングの対象となるホルモン剤ではありませんので、これはまったく問題ないです。
それに関しては、いまのところデータがないのでわかりません。ただ、それらの薬というのは、どんな成分が入っているのか不明な点が多いので、リスクを考えたら併用は避けたほうが賢明です。
とくに注意すべきなのが、硝酸剤及びNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)などの硝酸化合物を含んだもの。これらの催淫剤をバイアグラと一緒に服用してしまうと、急激な血圧低下が起こるなど非常に危険ですから注意してください。
現実問題として、「(何か薬物に頼らないと)なかなかその気になれない」「(パートナーを前にしても)性的興奮を覚えない」という人は、男性ホルモンが不足している場合があります。その場合は、男性ホルモンを補充(注射などで)することで問題を解決できます。これは、病院で処方します。男性ホルモンを補充しても、バイアグラとの問題はありませんので、一度医師に相談してみることをおすすめします。
バイアグラとの食べ合わせで特に悪いものはありません。ただ、油っぽいものと一緒にとると効果の発現が遅れると思ってください。同様に、食べ過ぎたりした場合も、効果発現までは多少時間がかかるはずです。
「面倒だから」という理由で水なしで飲んでしまう人もいるようですが、バイアグラのようなタブレット類は水分と共に胃で溶けるようにできていますから、水なしで飲むと体内で十分に溶けず、効果も発揮されにくくなってしまいます。
また、食後などにお茶やミルク、ジュースなどで飲むこともすすめられません。お茶の場合はタンニンが、ミルクでは脂肪やたんぱく質、カルシウムといった成分がバイアグラの有効成分と結合して、吸収を悪くしてしまいます。ジュース類も同様で、その成分によっては、バイアグラ自体の自然な代謝分解を妨害してしまうことも起こります。もちろん、アルコールで流し込むなどということは問題外ですね。
バイアグラに限らず、薬は必ず水かぬるま湯と一緒にとるように心がけたいものです。
バイアグラの服用時間については特に決められていません。性行為の1時間前、1日1錠ということを守っていただければ、いつ飲んでも問題ないと思います。
しかし、吸収速度ということから考えると、食事に服用すると、効果が出るまでに時間がかかります。とくに油っぽい食事のあとは、そうなる傾向が強いですね。
バイアグラは、勃起機能の促進をもたらすだけの薬ですから、脳には作用しません。ですから、飲むだけでその気になうということはないです。当然、媚薬や催淫剤がわりにはなりません。
そのあたりをまだ誤解している人は多いようですが、バイアグラは決して「性の楽園への扉を開いてくれる夢のような薬」ではないのです。あくまでもペニスの勃起を助けるだけ。バイアグラは決して性欲増進剤ではありませんし、性的な欲望というのは化学的に高められるものではないということを知って欲しいのです。
アメリカで行なわれた臨床実験でも、性欲がアップするなどといったデータは報告されていません。
射精自体が、勃起とは違うメカニズムを持っていますから、それは影響ないでしょう。
バイアグラを服用することで射精のタイミングが狂ってしまうことはありません。むしろ、バイアグラによってEDが改善されるわけですから、それまで勃起力が不全だったためになかなか射精できなかった人は、射精がスムーズになったという印象を持つと思います。
快感というのは脳で感じるものですから、まったく関係ありません。
バイアグラ服用後のSEXで「あまり快感を感じなくなったような気がする」という人もいるようですが、それは考えすぎではないでしょうか。もしそう感じたとしたら、それはすべて性的な興奮を感じることができなかったご自身の責任でしょう。バイアグラのせいにするのはおかしいと思います。
個人差があるので一概には言えませんが、だいたい服用後1時間から2時間で効果が現われます。人によっては、30分ほどで効果が現われることもあるようです。一般に、勃起開始から約1時間でその効果はピークを迎え、そのあと徐々に下がっていくというのが通常のパターンです。
ただ、誤解されている人も多いのですが、バイアグラはなんの刺激もなしに勝手にペニスを勃起させる薬ではありません。バイアグラは、あくまでも“勃起を助ける血管拡張剤”。性的な刺激がなければ勃起しないと考えてください。ただ服用するだけでは勃起することはありませんし、性的刺激が途中でなくなれば、その時点で勃起もおさまります。
バイアグラは他のED治療法とは異なり、ペニスをむりやり大きくするものではありません。あくまでも勃起を助けるもの性的刺激があってはじめて、その効果が表れます。ですから、自分の意志に関係なく勃起はしないわけですから、それは可能だと思いますね。
理論的にはそういうことがいえます。